し、衝撃……!!『ザ・フェミニズム』その1

小倉千加子上野千鶴子の対談本を読んでいたのですが、小倉千加子の衝撃的発言に上野千鶴子が動揺・絶句しているシーンを発見。おおおお!小倉千加子さん、素敵です!

小倉 私から見れば、上野さんは痛々しいまでに女性性を内面化してはる。
上野 だったら、こういうふうに言いましょう。だからこそフェミニズムが存在する理由がある、と。
小倉 私は違う。女性として均一に女性性を内面化されなかった人のために、フェミニズムはさらに進化しなければ   ならない。女性性を痛々しいまでに内面化した人のためのフェミニズムは、ただ同情に堪えない、と言うてい   るんです。
上野 フェミニズムから脱ける以前にハマってもいないんだったら、あなたにとってフェミニズムって存在理由がな   いんじゃない?なくてもべつに平気で生きてられるわけよね。
小倉 ほんとはね。
上野 えっ!そうなんですか!?
小倉 うん。
上野 今日、初めて聞いた!
小倉 ほんとはそうなんやない?
上野 ふーん……。
小倉 私はフェミニズムによって救済されたとか、そういうことはないですね。
上野 あっそう……。じゃあ、なんでフェミニズムをやっているのですか?
小倉 私にとっての常識を言ったら、「それはフェミニズムだ」と世間が言っただけ
上野 じゃ、なんで伝道者までやるの?「私はこう生きていくけど、それは私の勝手だ」と言えばそれで終わりじゃない?
小倉 だって自分一人が幸せでも、それは幸せとは言えないやないですか。

ザ・フェミニズム (ちくま文庫)

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